
「この小さい虫はなんなの?」と話題になるこの「雪虫」。
2019年に大量発生した「雪虫」ケヤキフシアブラムシ。平年の10万倍飛んだと言われ、2020年も大量発生の可能性があるとニュースになりました。
2022年も引き続き、恒例のように飛び始めたというニュースが出てきて、毎年ニュースになるほど雪虫の存在は季節に関係しています。
毎年話題になる雪虫、大量発生の原因とは何でしょうか?
大量発生すると恐ろしい「雪虫」とはアブラムシの仲間

本州の方にはあまりなじみがないと思いますが、北海道や東北地方でよく見られる昆虫。10~12月に空中を舞う姿が見られる小さい虫で「冬の訪れを告げる虫」として知られています。
見た目は「雪の妖精」
雪虫は地方によって、さまざまな別の呼び方があります。
- ゆきんこ
- 綿虫(わたむし)
- しろばんば
- 雪蛍
- オナツコジョロ
- オオワタ
- シーラッコ
雪虫は愛称。いくつかの種類がいます。
- トドノネオオワタムシ
- リンゴワタムシ
- ケヤキフシアブラムシ
【特に有名な2つの種類の比較】
トドノネオオワタムシ
- 5mmほどの大きさ
- 綿のような分泌物がついている
- トドマツ→マチダモに移動
ケヤキフシアブラムシ
- 2mmほどの大きさ
- 綿のような分泌物がついていない
- ササ→ケヤキに移動
▼2019年10月~11月に大量発生した雪虫は「ケヤキフシアブラムシ」。平年の10万倍も大発生(怖)
見た目は普通に小さい黒い虫。ふわふわとした分泌物がない種類です。雪虫として見かけるのは全部メス。
なぜ害虫?
数匹がひらひらと飛んでいると
- そろそろ冬の到来かな
- 初雪ももうすぐかな
このように秋の風物詩として穏やかな気持ちになるかもしれません。
※雪虫は「秋の風物詩」「冬の風物詩」と
人それぞれ感じ方が違うようです。俳句では、冬の季語として使われています。
初雪の降る少し前に雪虫を見かけることから冬の訪れを告げる風物詩とされています。
「雪」という字が使われているので「冬の風物詩」とも感じやすいですが、飛ぶ姿が雪を思わせるため、「雪虫」と呼ばれているだけです。
10月中旬~下旬の間、秋になって越冬する前に、羽をもつ成虫が生まれます。
よく飛び回っているのは秋ごろなので「雪虫は秋の風物詩」と認識していいかもしれませんね。
しかし、これが度をすぎる大量発生となるとまた話は別。
死骸が野菜に入ると腐ったり、カビが生えたりして廃棄に繋がる可能性。
大量発生した場合、
- 立っているだけで目・口に入ったりする
- 衣服や車に雪虫だらけ
- 大量の雪虫を吸い込んでアレルギーを発症する危険性
目や口もあけられないほどに、大量発生したら健康被害の危険もないとは言えないですね。
害虫とは、人間生活に直接または間接に損害を与える昆虫のこと。生活に支障がでると厄介な存在になってしまいますね。
>【益虫と害虫の違い】害虫と呼ばれる益虫とは?最強ランキングTOP5
大量発生の原因とは
気候条件や夏場に暑い日が続くと大きく影響し、大量発生につながります。夏場の気温が高いと繁殖期間が多くなり多くの卵を産むことで起こります。2019年の気候条件が良く、数十年ぶりの大発生でした。
6月と8月に記録的な暑さとなり、9月は厳しい残暑が続いた2020年は大量発生の条件にクリアしている可能性があります。
産卵のために移動する
産卵のために木から木へ風にのって移動します。
- 天候がいい
- 風がほとんどない
- 晴れた日
- 夕方
この条件を狙って一斉に飛び立ちます。結局、まとめて移動するため大量発生という現象になってしまいます。
雪虫の大量発生から初雪までの期間

北海道では「雪虫が出現すると1週間で雪が降る」とされています。雪虫の大量発生から初雪まで平均は2.24週間という結果に。
1週間で雪が降るという言い伝えよりも1週間以上遅いことが分かりました。この調査結果は少々古いので雪虫を目撃した方は初雪までの期間を数えてみては♪
【速報】
— 美春湯【公式】札幌の風呂屋♨️ (@miharuyusapporo) September 21, 2022
雪虫見つけました
現場からは以上です pic.twitter.com/NYeMWUpQrw