
2019年に大量発生した「雪虫」ケヤキフシアブラムシ。
平年の10万倍飛んだと言われています。
2020年も大量発生の可能性があるとニュースで出始めました。
大量発生の原因とは何でしょうか?
大量発生すると恐ろしい「雪虫」とは
アブラムシの仲間で
本州の方にはあまりなじみがないと思いますが、
北海道や東北地方でよく見られる昆虫。
10~12月に空中を舞う姿が見られる虫で
「冬の訪れを告げる虫」として知られています。
見た目は「雪の妖精」
雪虫は地方によって、さまざまな別の呼び方があります。
- ゆきんこ
- 綿虫(わたむし)
- しろばんば
- 雪蛍
- オナツコジョロ
- オオワタ
- シーラッコ
雪虫は愛称。いくつかの種類がいます。
- トドノネオオワタムシ
- リンゴワタムシ
- ケヤキフシアブラムシ
【特に有名な2つの種類の比較】
トドノネオオワタムシ
- 5mmほどの大きさ
- 綿のような分泌物がついている
- トドマツ→マチダモに移動
ケヤキフシアブラムシ
- 2mmほどの大きさ
- 綿のような分泌物がついていない
- ササ→ケヤキに移動
▼2019年10月~11月に大量発生した雪虫は
「ケヤキフシアブラムシ」。
平年の10万倍も大発生したらしい・・・(怖)
見た目は普通に小さい黒い虫。ふわふわとした分泌物がない種類です。
雪虫として見かけるのは全部メスだそうです。
なぜ害虫?
数匹がひらひらと飛んでいると
- そろそろ冬の到来かな
- 初雪ももうすぐかな
このように秋の風物詩として
穏やかな気持ちになるかもしれません。
※雪虫は「秋の風物詩」「冬の風物詩」と
人それぞれ感じ方が違うようです。
俳句では、冬の季語として使われています。
初雪の降る少し前に雪虫を見かけることから
冬の訪れを告げる風物詩とされています。
「雪」という字が使われているので
「冬の風物詩」とも感じやすいですが、
飛ぶ姿が雪を思わせるため、「雪虫」と呼ばれているだけです。
10月中旬~下旬の間、秋になって越冬する前に、
羽をもつ成虫が生まれます。
よく飛び回っているのは秋ごろなので
「雪虫は秋の風物詩」と認識していいかもしれませんね。
しかし、これが度をすぎる大量発生となるとまた話は別。
死骸が野菜に入ると腐ったり、
カビが生えたりして廃棄に繋がる可能性。
大量発生した場合、
- 立っているだけで目・口に入ったりする
- 衣服や車に雪虫だらけ
- 大量の雪虫を吸い込んでアレルギーを発症する危険性
目や口もあけられないほどに、大量発生したら
健康被害の危険もないとは言えないですね。
害虫とは、人間生活に直接または間接に損害を与える昆虫のこと。
生活に支障がでると厄介な存在になってしまいますね。

大量発生の原因とは
気候条件や夏場に暑い日が続くと大きく影響し、
大量発生につながります。
夏場の気温が高いと繁殖期間が多くなり
多くの卵を産むことで起こります。
2019年の気候条件が良く、数十年ぶりの大発生でした。
▼2020年の夏は6月と8月に記録的な暑さとなり、
9月は厳しい残暑が続きました。
2020年は大量発生の条件にクリアしている可能性があります。
産卵のために移動する
産卵のために木から木へ移動します。
- 天候がいい
- 風がほとんどない
- 晴れた日
- 夕方
この条件を狙って一斉に飛び立つので
結局、まとめて移動するため大量発生という現象に。
雪虫の大量発生から初雪までの期間

※ウェザーニュースによる2007年~2011年の調査結果になります。
(参考元:雪虫の不思議2016ウェザーニュース)
北海道では「雪虫が出現すると1週間で雪が降る」とされています。
雪虫の大量発生から初雪まで平均は2.24週間という結果に。
1週間で雪が降るという言い伝えよりも1週間以上遅いことが分かりました。
この調査は少々古いので
2020年も、雪虫を目撃した方は
初雪までの期間を数えてみては♪