
「月夜野きのこ園ぐんま昆虫の森・新里」の友の会イベントとして、”オオクワガタ飼育講座”に参加してきました。
過去に、オオクワガタのオス・メスの成虫も飼育していましたが、特にオスはカッコイイですよね。幼虫からの飼育は初めてなので成長記録としてまとめました。オオクワガタの飼育は初心者ですが、成長過程をご紹介します。
現在、私は約8年カブトムシの累代飼育をしています。
累代飼育とは、昆虫を何世代も続けて繁殖させ、その個体を飼育すること。
オオクワガタは、全然カブトムシと飼育の仕方が違いますね。
人気!「オオクワガタ飼育講座」
今年度のオオクワガタ飼育講座を終了いたしました🙇♂️
— 群馬県立ぐんま昆虫の森 (@konchuu05) November 28, 2021
新型コロナウィルスの影響により各回の人数を減らして、3週にわたり合計22回講座を開催しました🤗
ご参加いただいた方ありがとうございました🙇♂️
大切に育てていただければ嬉しいです😊#オオクワガタ #飼育講座#昆虫の森 pic.twitter.com/y7YaBFVWsm
今回は友の会のイベントとしてですが、会員ではない人も定期的に開いている一般講座を受けることができます。
オオクワガタ1齢~3齢初期のいずれかの幼虫(1セット3匹)を手にとり、その日から飼育開始!幼虫を育てるエサの菌糸ビンを用意します。幼虫1匹に対して菌糸ビン1本必要になります。2齢幼虫は、800ccボトルがちょうどよく、成長によって1100ccボトルに交換していきます。
菌糸ビンは園内ミュージアムショップにて販売しています。2セットまで購入可能です。※オオクワガタ飼育講座参加者のみの販売
幼虫は、産地特定ができない累代飼育品となります。3匹の中でオスとメスはおおよそ判別していますが、保障はできないので成長してからのお楽しみですね。
カブトムシと違って、オオクワガタは1匹ずつ菌糸ビンに入れて、飼育していくので驚きました。飼育講座では、くわしく飼育の仕方を教えてくれます。また、質問もできるので講座はありがたいですね。
帰宅してすぐに菌糸ビンに幼虫を移動します。
【オオクワガタ幼虫】菌糸ビン飼育の観察
飼育は初めてのことで手探りでやっていたため、オオクワガタ幼虫(1齢~3齢初期のいずれか)3匹を持ち帰ってきて菌糸ビンに移す前に体重や身長を測り忘れていました。

YouTube動画で初日の幼虫の大きさが確認できます!
見た感じでは、3匹のうち2匹が同じくらいの大きさで、残りの1匹がそれより小さい大きさでした。成長に差が出てしまうかな、という印象。
幼虫を菌糸ビンに移動するときの手順と注意点

【菌糸ビンに移す手順】
- カップを逆さにして中身を出して幼虫を確認
- ドライバーの先で菌糸の中心部を崩して穴を埋めて幼虫が入れるくぼみを作る
- スプーンを使ってくぼみに幼虫を移し、菌糸ビンのフタをする
幼虫を傷つけないように、直接触らずにスプーンなどを使って移動させます。
幼虫を無理に菌糸ビンの中につめなくても大丈夫。幼虫が自力で潜っていくのを見守ります。菌糸ビンのフタをして待ち、30分後くらいに幼虫が潜っているのか確認します。
幼虫の姿がなければセットは完了です!幼虫を入れたあと、1ヶ月くらい幼虫の姿が見えないことがあります。
幼虫の経過観察

菌糸ビンの中にいる幼虫はどこにいるのか、なかなか姿を確認できません。
- ちゃんと成長しているのかな
- 無事かな
- 死んでないかな
運よく瓶の外側にいる場合は姿をチェックできますが、姿が見えない間は不安になります・・・。
幼虫 | 長さ | 重さ |
---|---|---|
幼虫1 | 4cm | 13.9g |
幼虫2 | 3.5cm | 9.0g |
幼虫3 | 3cm | 2.1g |
基本的に姿は見えなくて振動も与えないように気をつけていたので気になっても見守ることしかできませんでした。
その中でも気をつけたことは、温度管理です。
飼育中の菌糸ビンを保管する環境

幼虫を飼育する理想的な環境は、20~25℃の場所。涼しい環境でゆっくり育てると大型の成虫に育つ傾向があります。
夏の温度管理は注意
夏の飼育は、なるべく涼しい環境作りに注意してください。30℃前後の高温で飼育すると小型化する傾向があります。それは、エサの質の劣化・成長が早まるという点からです。
【夏場の高温対策】
- エアコンの部屋で管理
- クーラーボックスを利用
- 発泡スチロールの箱を利用
保冷剤を朝、夕方の2回入れ替えで外気温が30~35℃の場合、約10℃低く保つことができます。温度計で温度調節をするとわかりやすいですよ。
実際に温度計を見て、「ちょっと高温になっているかも」と確認して保冷剤を交換するタイミングがわかり、温度計は活躍しました。
冬は室内管理
涼しい場所で飼育するのが理想的ですが、冬場の室外は寒すぎておすすめできません。冬場は室内で管理すれば特に保温する必要はありません。
13℃以上あれば成長を続けると飼育講座で教えてもらいました。
振動を与えない環境
振動の少ない場所に保管しましょう。
暗い場所に置く必要はありませんが、走り回る廊下、ドアのまわりには保管しないようにします。
飼育講座で教えていただいた場所では、2階などの人があまり通らない部屋で足元よりは机などの床から離れた場所が理想、ということでした。
私は、2階の将来子供部屋になる予定の部屋で高さの低い棚の上に保管。通気性もよく、棚から落ちないような場所に保管して振動を与えないように気をつけました。
このように、飼育方法を講座で教えてもらってオオクワガタの幼虫はカブトムシとは全然違うし、管理に慎重にならなければいけないのだと初めて知りました。
菌糸ビンの交換時期

3~5ヶ月でエサとしての質が劣化してきますので菌糸ビンの交換時期になります。
7割くらい食べつくした状態でエサ交換にはちょうどいい時期です。白い部分が少なくなるくらい食べ進むか、交換期間で判断します。温度条件で差が出るので白い部分が残っていても最初のエサ交換は、5ヶ月経過したころまでに行います。
#本日の オオクワガタの幼虫の様子。
— むしらぶろぐ (@musirablog) March 10, 2022
ますます大きく成長してて、ひと安心o(^o^)o
そろそろ菌糸瓶の交換なのかなぁ。#オオクワガタ #幼虫 #飼育中 pic.twitter.com/qcsGkIriYA
エサを食べている幼虫を見ると安心しますね。
幼虫の大きさによってもエサの消費量が違います。1匹、ほかの幼虫より小さかったので菌糸ビン飼育中、まったく姿を見ることができませんでした。
白い部分が減ってきていると姿が見えなくても食べてくれている実感がありました。
初めての菌糸ビン交換

5ヶ月経過したころに初めての菌糸ビン交換をしました。白い部分があまり減らず残っていたので交換のタイミングをはかっていましたが、5ヶ月を経過したころに交換をしました。今までいた菌糸ビンから新しい菌糸ビンに引っ越しです。
【菌糸ビンの交換手順】
- マイナスドライバーなどを使って幼虫を傷つけないように菌糸ビンから取り出す
- 新しい菌糸ビンの表面に、ドライバーの先で幼虫が横向きで収まるくらいの穴を作る
- スプーンを使って穴に幼虫を移し、菌糸ビンのフタをする
最初に菌糸ビンにセットしたときと同様に、幼虫を無理に菌糸ビンの中につめなくても大丈夫。幼虫が自力で潜っていくのを見守ります。菌糸ビンのフタをして待ち、30分後くらいに幼虫が潜っているのか確認します。
- まずは、生きているか
- どのくらい成長しているのか、計測(身長・体重)
- オスかメスか、チェック
姿が見えないとき、幼虫をいじったりできないので菌糸ビンの交換で幼虫が生きているか確認できるタイミングでもあります。
交換をしたら容器に交換した日付をマスキングテープなどに書いて貼っておくと忘れませんよ!
成虫になったオオクワガタ
成虫になって1ヶ月半経過したら、掘り出して成虫用飼育セットに移し変えても大丈夫になります。
すぐにエサは食べません。
成虫になったのを確認できても、すぐに掘り出さないようにします。羽化直後に触ってしまうと、手の雑菌、振動が原因で死んでしまう場合があります。放置しておきます。
羽化後、最低1ヶ月半は触らないように注意しましょう。
成虫 | 長さ | 重さ |
---|---|---|
幼虫1 | – | – |
幼虫2だった成虫 | 4.3cm | 3.8g |
幼虫3だった成虫 | 5.8cm | 5.9g |
幼虫のとき、一番大きかった幼虫1は、死んでしまい残念ながら成虫になれませんでした。一番小さかった幼虫3が大きな立派なオスになりました。
【まとめ】オオクワガタ飼育講座を受けてみて
去年の11月にぐんま昆虫の森でオオクワガタ講座でGETした、幼虫がこんなに、大きくなってた\(^o^)/
— むしらぶろぐ (@musirablog) February 17, 2022
今までで一番姿を見せてくれたオオクワガタ。
何cmか測ろうと思って定規取りに行ってたら、隠れてた(泣)…#オオクワガタ#幼虫 #ぐんま昆虫の森 #成長記録 #昆虫 #気になってしょうがない pic.twitter.com/1q6TeGz7UR
カブトムシの幼虫を飼育していてもオオクワガタの育て方は、まったく違うのだとわかりました。姿が見えないので結構放置している感じで成虫になってくれました。立派なオオクワガタ成虫になった姿を見て、「よくこんな立派な成虫になったな!」と改めて思います。
カブトムシより夏場の温度管理が大変でしたが、成虫になった姿を見るとわが子を見るような気持ちになりますね。
ぐんま昆虫の森の飼育講座は毎年11月ごろに開催されています。
オオクワガタを幼虫から育ててみたいと思う人は、ぜひ参加してみてください!